「逃げの転職」は逃げじゃない|休職して年収200万ダウンを選んだ話

※本記事にはプロモーション(広告)が含まれます。

「今辞めたら、逃げの転職になる」
「キャリアダウンしたら、もう戻れない」

そう思って、求人サイトを開いては閉じる——動けなくなっていませんか?

どうも、パロです👺

結論から言うと、パロは「逃げ」と「選択」は別物だと思っています。そして、心身を削る環境から距離を取る転職は、多くの場合「逃げ」ではなく「自分を守る選択」です。

キャリア相談を1,000件以上受けてきて確信しているのは、
「逃げかどうか」を決めているのは、転職そのものではなく、その決断に自分なりの理由があるかどうかだということ。同じ「年収が下がる転職」でも、ただ目の前から逃げ出すのか、考え抜いて選び取るのかで、まったく意味が変わります。

今回は、適応障害で休職中に「キャリアダウンになる逃げの転職だ」と自分を責めながら、最終的に年収200万円以上ダウンの内定を納得して選んだSさん(30代男性・人材開発職)の実例から、「逃げ」と「選択」の違いを一緒に考えていきます。

同じように罪悪感で動けないあなたに、肩の力が抜けるヒントが届けば嬉しいです。

📖 Sさんの転職ストーリー全編はこちら:「逃げの転職」だと思っていたけど。キャリア相談をして年収200万円ダウンの内定を選んだ理由

📌 この記事で分かること

  • 転職で一番つらい「逃げ」というラベルの正体と、その外し方
  • 「逃げ」と「選択」を分ける境目(学ばず離れる=逃げ/原因を理解して動く=選択)
  • 年収200万円ダウンでも「納得」できた判断軸——「いま一番高い年収」より「これからも稼ぎ続けられる状態」
  • 「逃げ」を「選択」に変える3つの問い(何から離れたいか/何に近づきたいか/年収以外の軸を人に説明できるか)

結論:しんどい環境から距離を取るのは「逃げ」ではなく「自分を守る選択」。判断軸を自分の言葉で説明できれば、その転職はもう逃げじゃありません。

目次

🤝 Sさんのプロフィール

  • 年齢:30代男性
  • 職種:人材開発(人事領域)
  • 経歴:人材派遣営業(3年) → 人材会社の人財開発(5年半) → 不動産会社の人財開発(1年5ヶ月)
  • 現状:適応障害により休職中
  • 転職活動期間:約3ヶ月
  • 応募数:約180社
  • 内定先:IT・通信業界の中堅企業(人材開発職)
  • 入社予定:休職満了後すぐ

「逃げの転職」と思っていた頃のSさん

Sさんに、休職中の転職活動で何が一番つらかったかを聞いたとき、返ってきたのは年収でも面接でもありませんでした。

Sさん

キャリアダウンになってしまう「逃げの転職」と思ったことが、一番つらかったです。

面接見送りが続くことより、年収が下がることより、「逃げ」という自分へのラベルが一番つらい。

これ、本当に多くの相談者さんが口にする言葉なんです。

「逃げ」という言葉には、「ちゃんと戦ってから辞めるべきだった」「耐えられない自分が弱い」という自己否定がセットでくっついてきます。だから、転職したい気持ちはあるのに、いざ求人サイトを開くと「こんな辞め方をする自分に、まともな会社が来るわけない」と手が止まってしまう。

でも、よく考えてみてください。あなたに「それは逃げだ」と言ってくる人は、あなたの人生を代わりに生きてくれるわけではありません。体を壊すまで働いた現実も、眠れない夜も、その人は背負ってくれない。外野のラベルに、自分の決断を縛らせる必要はないんです。

動けなかった本当の理由——お金と家族

とはいえ、Sさんを縛っていたのは気持ちの問題だけではありません。もっと現実的な、生活の制約もありました。

Sさん

給与も高く、社宅に住んでいて家賃も大幅にカットできていました。転職すれば、妻にもとても迷惑をかけてしまうと思っていました。

高めの給与水準も、家賃補助も、辞めればまとめて手放すことになる。

しかもそれは、自分一人の話ではなく、家族の生活に直結する話です。「逃げたい」気持ちと「動けない」現実の板挟み

この苦しさは、独身のときの転職とはわけが違います。

ここで強調しておきたいのは、お金や家族を理由に踏みとどまるのは、弱さでも甘えでもないということ。むしろ、それだけ真剣に生活と向き合っている証拠です。

ただ、その「責任感」が「逃げの罪悪感」とくっつくと、檻になります。

「家族のために我慢しなきゃ」と「逃げる自分は情けない」が合わさると、しんどい場所から動けないまま、心がさらにすり減っていく。Sさんは、まさにこの状態でした。

でも、それは「逃げ」じゃなかった

3ヶ月のチャット相談を経て、Sさんの捉え方は大きく変わりました。決め手になった考え方が、これです。

Sさん

年収だけで判断したら、また同じことを繰り返すことになると思いました。

Sさんが適応障害になった一因は、条件の良さを優先して、自分に合わない環境を選んでしまったことでした。だとしたら、今回また条件だけで選び直すのは「前進」ではなく「同じ失敗の再生産」です。

ここに、「逃げ」と「選択」を分ける大事な境目があります。失敗から何も学ばずに目の前から離れるのが「逃げ」。失敗の原因を理解して、次は同じ轍を踏まないように動くのが「選択」です。

Sさんは、自分が何でつまずいたのかを言葉にできるようになっていました。だから、年収が下がる転職であっても、それは後ろ向きの撤退ではなく、前向きな学習だったんです。

パロ

「逃げ」という言葉は、自分で自分を追い込む一番きつい言葉です。でも、心身を壊す場所から距離を取るのは、本来とても健全な判断なんですよ。動物だって、危険な場所からはちゃんと逃げます。それは生きるための知恵であって、恥ではありません。

「目先の条件」vs「長く安心して働く」

では、「逃げ」と「選択」は、結局のところ何が違うのか。パロは判断軸を自分の言葉で言語化できているかどうかだと思っています。

Sさんの判断軸は、相談を重ねるうちに、はっきりと固まっていきました。

Sさん

今回の転職の目的は「安心して長く働くこと」でした。

目先の年収や肩書きを軸にすれば、年収ダウンの転職は「負け」に見えます。でも「安心して長く働く」を軸に置けば、まったく同じ選択が「目的に一番近い道」に変わる。見ている景色が変わると、同じ事実の意味が反転するんです。

大切なのは、どちらの軸が正しいかではありません。年収を最優先する生き方も、もちろんアリです。問題なのは、軸を決めるのを世間や上司や「普通はこうでしょ」に明け渡してしまうこと。自分の軸で選んだ年収ダウンは「選択」ですが、他人の物差しで選んだ年収アップは、案外「逃げ」だったりします。

年収200万円ダウンでも「納得」だった理由

Sさんが最終的に選んだ内定先は、家賃補助の喪失も含めると、年収200万円以上のダウンでした。それでも本人の中では、それは「妥協」ではなく「納得」だったといいます。

Sさん

お金の部分ではとても不安もありました。でも、給与も将来的な要素を踏まえれば、長期的には良い選択だと考えられました。

短期の年収差だけを見るか、5年・10年のスパンで「健康に働き続けられること」の価値まで含めて見るか。Sさんは、後者の物差しで判断しました。

これは精神論ではなく、わりとシビアな計算でもあります。働き続けられる環境なら、下がった年収は経験を積んで少しずつ取り戻せます。でも、高い年収のまま心身を壊してまた働けなくなったら、その間の収入はゼロ。「いま一番高い年収」より「これからも稼ぎ続けられる状態」のほうが、長い目で見れば資産なんです。

もちろん、年収ダウンを家族にどう伝えるかという生々しい問題も残ります。この判断プロセスと奥様への伝え方は、別記事で詳しく掘り下げています。

📖 あわせて読みたい:年収ダウン転職を家族にどう伝える?年収200万円ダウンを選んだ30代男性の判断軸(準備中)

「逃げ」を「選択」に変える、3つの問い

「逃げか、選択か」は、転職先の条件で決まるわけではありません。決め手は、自分の中に判断の根拠があるかどうか。Sさんとの3ヶ月を振り返って、その根拠を育てるのに効いたと感じる「3つの問い」を挙げておきます。動く前に、自分に投げかけてみてください。

  • ① 「何から離れたいか」を言葉にできるか……ただ「しんどい」ではなく、具体的に何が自分に合わなかったのか。それが言えると、次に避けるべき環境がはっきりします。
  • ② 「何に近づきたいか」を言葉にできるか……離れたい一心だと、また似た場所に飛び込みがち。「安心して長く働く」のように、向かう先の軸を一つ決めておく。
  • ③ 年収以外の判断軸を、人に説明できるか……家族や友人に「なんでその会社?」と聞かれて答えられるか。説明できる決断は、もう「逃げ」ではなく「選択」です。

3つとも「正解」を求める問いではありません。自分の言葉で答えられること自体が、その転職を「選択」に変えてくれます。そして、一人だと②③が特に出てきにくい。だからこそ、誰かと話しながら言語化するのが近道です。

「逃げ」は悪くない。むしろ正しい判断のことも

3ヶ月を走り切ったSさんは、最後にこう振り返ってくれました。

Sさん

最初は、休職したことでキャリアが止まってしまった、転職も逃げの転職になるからキャリアダウンになる、と考えていました。でも自分と向き合ったことで、納得いく決断ができました

「逃げの転職」というラベルは、自分と向き合う前に貼った“仮の名前”にすぎません。向き合った先で、自分の軸で選び取った決断には、もう「逃げ」という名前は似合わない。

そもそも「逃げ」という言葉が悪役にされすぎなのかもしれません。
火事の家から逃げるのは正しい。
沈む船から逃げるのも正しい。
合わない環境から距離を取るのも、まったく同じくらい正しい判断です。

逃げた“だけ”で終わるか、逃げた先で自分に合う場所を選び直すか
大事なのは、そこだけなんです。

まとめ|「逃げ」と「選択」の違い

  • ✅ しんどい環境から距離を取るのは「逃げ」ではなく「自分を守る選択」
  • ✅ 失敗から学ばず離れるのが「逃げ」、原因を理解して動くのが「選択」
  • ✅ 「目先の条件」と「長く安心して働く」、どちらを軸にするかは自分で決めていい
  • ✅ 「いま一番高い年収」より「これからも稼ぎ続けられる状態」が長期の資産
  • ✅ 判断軸を自分の言葉で説明できれば、それは「逃げ」ではなく「選択」

ちなみに、転職を「逃げ」だと感じてしまう背景には、「全部自分のせいだ」という自責思考が隠れていることがよくあります。Sさんもまさにそうでした。このテーマは別の記事で詳しく掘り下げています。

📖 あわせて読みたい:自責思考から抜け出す方法|「自責で考えろ」で適応障害になった話

📖 Sさんの転職ストーリー全編:「逃げの転職」だと思っていたけど。キャリア相談をして年収200万円ダウンの内定を選んだ理由


👺 パロからのひと言

パロは転職7回ですから、世間基準なら「逃げ続けた人間」かもしれません。でも、逃げた先で今の会社に6年います。後悔しているのは「逃げた転職」ではなく、「我慢しすぎた時間」のほうです。

あなたの決断に「逃げ」という名前をつけるのは、まだ早いかもしれません。自分と向き合った先で出す答えは、きっと別の名前になります。読んでくれてありがとうございました👺✨


一人で「逃げか選択か」を抱え込まないで

「これって逃げなのかな」「年収を下げる決断を、家族にどう話せばいいんだろう」——もしあなたが今、相談前のSさんと同じ場所で立ち止まっているなら。

パロのチャット相談では、Sさんと進めたのと同じように、「あなたが何から離れたくて、何に近づきたいのか」を一緒に言葉にしていきます。判断軸が自分の言葉になった瞬間、その転職は「逃げ」から「選択」に変わります。

一人で考え続けるほど、「逃げ」という言葉は重くのしかかってきます。でも、誰かに話すと「それ、逃げじゃなくない?」という視点が外から入ってくる。チャットなので時間も合わせなくて大丈夫。しんどい日は、ひと言からで構いません。

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しんどい時は”休止”のままでもOK。気持ちが動いたタイミングで、ひと言から始めましょう。


一人で求人と向き合わないで|エージェントを”相談・壁打ち相手”に

「次こそ、自分に合う環境を選びたい」と思えたなら、その気持ちを大切にしてください。

ただ、同じ失敗を繰り返さないカギは「自分に合わない環境を避ける」ことなのに、求人票を一人で眺めているだけでは、世の中にどんな選択肢があるのか、その会社の社風が自分に合うのかまでは見えてきません。

「年収が下がってもいいから、長く働ける会社を探したい」——そんな軸での求人探しは、一人だと意外と難しいもの。そんなときは、転職エージェントを“相談・壁打ち相手”として使うのも手です。Sさんのように「数を打つ」段階で消耗してしまう前に、第三者の目を借りるだけで遠回りを減らせます。

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