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「志望動機だけ、どうしても手が止まる…」
「この会社じゃなきゃダメな理由なんて、正直ない」
職務経歴書はなんとか書けた。でも志望動機の欄だけ、カーソルが点滅したまま30分。
相談の現場でも、書類でいちばん止まるのがここです。
先に結論をお伝えします。志望動機が書けないのは、あなたの志望度が低いからではありません。
ゼロから「この会社が好きな理由」を作ろうとしているからです。
志望動機は、ゼロから作るものではありません。
すでに手元にある「転職理由」を、裏返して書くものです。
申し遅れました、キャリア相談士のパロです👺
30代前半までに7回転職して8社を経験し、いまは8社目に腰を据えて働きながら、副業で1,000件を超えるキャリア相談を受けています。
志望動機を書いた回数は、人よりだいぶ多いほうです。最初の頃は、企業サイトの言葉を並べ替えただけの志望動機を出しては落ちていました。
この記事では、その失敗から作った「裏返し」の型と、そのまま使えるケース別の例文をお渡しします。
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志望動機が書けないのは、志望度が低いからではない


「志望動機が書けません」と相談されたとき、私はまずこう聞きます。



その会社、なんで応募しようと思ったんですか? 面接じゃないので、身も蓋もない理由で大丈夫です。
返ってくるのは、たいていこんな言葉です。
家から近いし、残業が少なそうだったから
今より給料が上がりそうだったから
正直、受かるところならどこでもいいです
ここで多くの人が、「こんな理由、書けるわけがない」と手を止めます。そして企業サイトを開いて、理念やビジョンのページから「共感できそうな言葉」を探し始める。
これが、書けなくなる入口です。
採用担当者が志望動機で見ているのは、自社への好意の強さではありません。見ているのは1点だけです。
この人は、うちに来たら辞めずに力を出せるのか。
だから志望動機に必要なのは、熱意の量ではなく「あなたが力を出せる条件」と「この会社の実態」が噛み合っている説明です。
そして、あなたが力を出せる条件は、もう分かっています。
今の職場で「これがしんどい」と感じていることの、ちょうど裏側にあるからです。
転職理由と志望動機は、同じ話の「表と裏」


ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。
転職理由と志望動機を、多くの人は別々の設問として書こうとします。片方は「辞める話」、もう片方は「入る話」だと思っているからです。
でも採用担当者から見ると、この2つは1本の線です。
| 転職理由 | 志望動機 | |
|---|---|---|
| 向いている方向 | 過去(今の職場) | 未来(次の職場) |
| 語っているもの | 足りなかった条件 | その条件が満たせる場所 |
| 質問の意図 | 同じ理由でまた辞めない? | うちならその理由は起きない? |
つまり、2つの設問は同じことを角度を変えて聞いているだけなんです。「辞めた理由」と「選んだ理由」がバラバラだと、面接官はこう感じます。



この人、辞めた理由がうちでも起きそうなんだけど…気づいてないのかな?
逆に、この2つが繋がっていると、それだけで説得力が出ます。
辞める理由をちゃんと分かっている人は、次で同じ失敗をしないと思ってもらえるからです。
転職理由そのものの作り方は、転職理由の伝え方|「本音を翻訳する」3ステップで詳しく書いています。
まだ転職理由が固まっていない方は、先にそちらを読むと、この記事の作業が一気に楽になります。
「どこでもいい」と思っている人ほど、実は材料を持っている
「受かるところならどこでもいい」と言う方がいます。
私も4社目を辞めたときは、正直そう思っていました。
でも、その方に「じゃあ、絶対に嫌な会社の条件は?」と聞くと、驚くほどすらすら出てきます。
毎朝100件のテレアポは二度と嫌だ。休日に電話が鳴る職場は無理。
ここまで出れば、志望動機の材料はもう揃っています。
「行きたい会社」は分からなくても、「もう戻りたくない環境」は分かる。
志望動機は、そこから逆算して書けます。
絶対に避けたい条件を先に並べておく方法は、求人選びに迷わない「NG条件リスト」の作り方にテンプレを置いてあります。
パロ流|志望動機は「不満→条件→この会社」の3ステップで書く


ここからが本題です。志望動機は、次の3ステップで書きます。所要時間は、慣れれば1社あたり15分ほどです。
ステップ1|不満を「欲しい条件」に裏返す
まず、辞めたい理由をそのまま書き出します。きれいにしなくて構いません。ここは誰にも見せない作業です。
そのうえで、一つひとつを「じゃあ何が欲しいのか」に裏返します。
| 不満(本音) | 裏返した条件 |
|---|---|
| 上司が高圧的で萎縮する | 意見を言っても潰されない関係性 |
| 毎月のノルマがきつい | 短期の数字より、継続で評価される仕組み |
| いつも一人で抱えている | チームで補い合える体制 |
| やることが毎日変わって落ち着かない | 担当と役割がはっきりしている環境 |
コツは、裏返した先を「人」ではなく「仕組み」で書くことです。「いい上司がいる会社」だと運の話になりますが、「評価の仕組み」なら会社側が答えられます。
この裏返しがうまくいかないときは、そもそも転職の軸が固まっていないサインです。転職の軸が決まらない3つの原因を先に見てみてください。
ステップ2|条件を、募集要項の言葉と突き合わせる
次に、裏返した条件を持って募集要項に戻ります。理念やビジョンのページではなく、仕事内容・体制・評価制度が書いてある地味なほうを読んでください。
探すのは、共感できる言葉ではありません。自分の条件と一致している事実です。
- 「既存顧客中心」→ 新規のプレッシャーが低い、という条件と一致
- 「チーム制で担当」→ 一人で抱えない、という条件と一致
- 「入社後3ヶ月は先輩が同行」→ 放り出されない、という条件と一致
1つでも見つかれば十分です。ここで見つからない会社は、正直そもそも応募先として合っていない可能性があります。志望動機が書けないことが、ミスマッチのアラームになっているケースは本当に多いです。
ステップ3|「だからここで、こう働きたい」で締める
最後に、3つを1本に繋げます。型はこれだけです。
① 事実 前職で〇〇という環境にいました(評価を混ぜず、事実だけ)
② 条件 その経験から、自分は△△があると力を出せると分かりました
③ 接続 御社は□□と伺っており、そこで◇◇として貢献したいと考えています
3文で足ります。書類なら200〜300字、面接なら1分。長く書くほど、言い訳と自己分析の披露に見えていきます。
②の「力を出せる」という言い方が大事です。「働きやすい」だと自分の都合の話ですが、「力を出せる」だと会社の得になる話に変わります。同じ内容なのに、伝わり方がまったく違います。
志望動機の書き方【ケース別の例文5つ】


相談でよく出る5つのケースについて、そのまま使える例文を置いておきます。丸写しはしないでください。固有の事実を1つ入れ替えるだけで、まったく違う説得力になります。
① 未経験の職種に応募するとき
未経験でいちばん怖がられるのは、経験のなさではなく「思いつきで来たのでは」という疑いです。だから、思いつきではない証拠を1つ置きます。
前職の営業では、契約後のお客様から使い方の相談を受ける機会が多く、その対応をしているときがいちばん手応えがありました。売る場面より、使い続けてもらう場面に自分の力が出ると分かり、独学で〇〇を学び始めています。御社は導入後の伴走に人員を厚く置いていると伺っており、そこで前職の顧客対応の経験を活かしたいと考えています。
ポイントは「前職の中にあった、その仕事の断片」を出すこと。まったくの未経験ではなく、部分的には経験している、という形に持っていきます。
② 同業・同職種に応募するとき(いちばん薄くなりやすい)
意外にも、志望動機がいちばん書きにくいのがこのケースです。
仕事内容が同じなので、「なぜうちなのか」に答えづらいからです。
ここは仕事内容ではなく「やり方」で差をつけるのが正解です。
同じ法人営業でも、前職は新規開拓が中心で、担当が入れ替わる体制でした。数字は作れましたが、お客様の課題が分かってきた頃に担当を離れることが続き、消化不良でした。長く同じ相手を担当できる環境のほうが自分は力を出せると考えています。御社は担当替えを原則行わないと伺っており、その進め方に惹かれました。
③ 転職回数が多いとき
転職回数が多い場合、志望動機は「今回で最後にする理由」を兼ねる必要があります。ここを書かないと、志望動機がどれだけ立派でも「また辞めるのでは」で終わります。
これまで職種を変える転職を重ねてきました。振り返ると、仕事内容ではなく「人と長く関わり続けられるか」で続くかどうかが決まっていました。ここに気づくのに時間がかかったのが、回数が増えた理由だと考えています。御社の既存顧客中心の体制は、その条件に正面から合致します。今回は、続けられる条件が分かったうえで選んでいます。
回数の多さを自分から説明してしまうのがコツです。隠すと深掘りされますが、先に出すと「自己分析ができている人」に変わります。書類側の見せ方は転職回数が多い職務経歴書の書き方に、統一テーマの作り方としてまとめてあります。
④ 給料・待遇が本音の動機のとき
「お金のため」は、まったく後ろめたい動機ではありません。ただ、そのまま書くと「もっと高い所が出たら移るのでは」と読まれます。
裏返し方は、「なぜその金額が要るのか」まで一段掘ることです。
正直に申し上げると、収入を上げたいという気持ちはあります。前職では成果を出しても評価が反映される仕組みがなく、何を頑張ればいいのかが見えなくなっていました。金額そのものより、成果と評価が繋がっている環境で働きたいという思いが強いです。御社の評価基準が公開されている点に、いちばん惹かれました。
⑤ 体調やメンタルの不調が背景にあるとき
療養や休職を経ての転職では、志望動機に「再発しない根拠」を1行入れると強くなります。伏せると、面接で必ず不安のまま残ります。
前職では月の残業が常時60時間を超え、体調を崩して休職しました。回復の過程で、自分は生活のリズムが保てているときにいちばん安定して働けると分かりました。現在は通常勤務ができる状態です。御社は繁忙期を含めて残業を月◯時間内に収めていると伺っており、その環境であれば長く力を出せると考えています。
ここは事実→現状→根拠の順が安全です。「今は働ける状態です」を必ず入れてください。この一言があるかないかで、相手の心配の量が変わります。
転職7回の私が実際に書いた志望動機(ビフォー・アフター)


型の話だけだと使いにくいと思うので、私自身の実例を出します。
7社目のコールセンターを辞めて、いまの8社目(卸売のルート営業)に応募したときの志望動機です。
落ち続けていた頃の書き方
これまで培ってきた営業経験を活かし、人と関わる仕事で貢献したいと考えております。御社の地域に根ざした事業姿勢に共感し、安定した環境で長く働きたいと思い志望いたしました。
読み返すと、恥ずかしくなります。
「人と関わる」「共感」「安定」「長く」全部、誰が書いても成立する言葉です。
会社名を入れ替えても、そのまま別の会社に出せてしまう。
当時の私は、本音(テレアポで消耗した、もう新規開拓は無理)を「書いてはいけないもの」と決めつけて、そこを避けた結果、中身が空っぽになっていました。
通るようになった書き方
2社目の人材会社では、毎朝100件のテレアポが日課でした。数字は追えましたが、断られ続ける中で消耗が大きく、7社目のコールセンターでも同じ疲れ方をしました。二度の経験から、自分は「初対面を数で当たる仕事」ではなく「同じ相手と関係を積み上げる仕事」で力が出ると分かりました。御社は既存のお客様への定期訪問が中心と伺っています。何年も同じ担当として通い、困ったときに最初に電話をもらえる存在になりたいと考えています。
経歴は1文字も変えていません。転職7回という事実も、テレアポで折れたという事実も、そのままです。
変えたのは「その事実を、条件の発見として置き直した」ことだけ。
この会社は現在6年目で、私の8社の中でいちばん長く続いています。志望動機に書いた条件が、実際に合っていたということだと思います。



マイナスの経験を、そのまま使っていいんですね。



そうです。むしろマイナスの経験のほうが、あなたにしか書けない具体性があるので強いです。
志望動機でやりがちな3つのNG


NG1|企業サイトの言葉をなぞっただけ
「貴社の〇〇という理念に共感し」——採用担当者が1日に何度も読む文です。しかも、自社の理念を暗記して応募してくる人は珍しくないので、差がつきません。
理念に触れるなら、「自分の経験のどこがそれと繋がったか」まで書いて初めて意味を持ちます。繋げられないなら、理念には触れないほうが安全です。
NG2|「成長したい」で終わっている
成長意欲は美点ですが、志望動機に置くと「うちは学校ではないのだが」と受け取られることがあります。会社は、育てる場所である前に、成果を出してもらう場所だからです。
直し方は簡単で、順番を入れ替えるだけ。「成長したい」を先に置かず、「〇〇で貢献したい。その過程で△△も身につけたい」の順にします。
NG3|転職理由と噛み合っていない
いちばん多く、いちばんもったいないNGです。
転職理由では「一人で抱える働き方がつらかった」と言っているのに、志望動機では「裁量の大きい環境で挑戦したい」と書いてある。この2つは、面接で必ずぶつかります。
書き上げたら、必ず2つを並べて読んでください。転職理由で挙げた不満が、志望動機で解消される形になっているか。ここが一致していれば、志望動機は完成です。
書類と面接で、志望動機は変えるべきか
結論から言うと、中身は変えず、長さと具体度だけ変えます。
- 書類:200〜300字。「条件」と「この会社との一致点」を明確に。事実は1つに絞る
- 面接:1分(約300字)で同じ骨組みを話し、深掘りされたら具体例を足す
書類と面接で内容がズレると、それだけで信用を落とします。書類は面接で話すことの目次だと思って書くと、ちょうどよくなります。
面接での話し方そのものに不安がある方は、転職面接で緊張しない方法5選もあわせてどうぞ。
一人で書けないときの、いちばん早い方法
ここまで型をお伝えしてきましたが、正直に言うと、自分の志望動機が「なぞっただけ」になっていないかは、自分では判定しにくいです。書いた本人には、いつも本気で書けているように見えるからです。
書けたけど、これって誰でも言えることになってないかな…
この不安は、自分では解けません。一度、他人に読んでもらうのがいちばん早くて確実です。
転職エージェントの書類添削は、この用途に向いています。担当者は同じ企業に何人も送り出しているので、「この志望動機だと弱い」「そこはもっと具体的に」と、通る基準で見てくれます。しかも募集要項に書いていない社内事情を知っているので、ステップ2の材料そのものが増えます。求人紹介より、この情報のほうが価値があると私は思っています。
登録も相談も無料です。求職者がお金を払うことはありません(採用が決まった企業側から報酬が入る仕組みです)。
📖 「自分が登録しても大丈夫かな」と迷う方は、リクルートエージェントの評判は?【向いてる人・避けるべき人】を先に読んでみてください。年齢制限はなく、40代・50代でも入口は同じです。
よくある2つの質問
Q. 複数社に応募するとき、志望動機は使い回してもいい?
結論、①事実と②条件は使い回してOK。③接続だけ書き直します。
あなたの経験と、力を出せる条件は、応募先によって変わりません。むしろ会社ごとに変えていたら、それは軸がぶれている証拠です。書き直すのは、「その条件が、この会社のどこで満たされるのか」の一文だけ。この作り方にすると、1社あたりの作業が15分で終わります。
Q. 応募先の情報が少なくて、③が書けません
中小企業や地方の求人では、よくあります。この場合は、募集要項の「仕事内容」欄から事実を1つ拾って使います。理念や沿革ではなく、業務の記述です。
「担当エリアが〇〇に限られている」「一人が20〜30社を継続担当する」——こういう地味な一行で十分です。理念に共感するより、仕事の進め方に納得しているほうが、面接では本物に聞こえます。
それでも情報がないときは、面接の逆質問で確認して、二次面接で志望動機を上書きする手もあります。逆質問の作り方は面接で好印象を残す質問力にまとめてあります。
まとめ|志望動機は「探すもの」ではなく「裏返すもの」


最後に、要点をまとめます。
- 志望動機が書けないのは志望度の問題ではなく、ゼロから作ろうとしているから
- 転職理由と志望動機は、同じ話の表と裏。この2つが噛み合っていれば通る
- 手順は3つ。不満を条件に裏返す → 募集要項の事実と突き合わせる → だからここで、で締める
- 裏返した条件は「人」ではなく「仕組み」で書く。「働きやすい」ではなく「力を出せる」と書く
- 複数社に出すときは、事実と条件は共通。書き直すのは最後の一文だけ
志望動機は、どこかに落ちている「正解の言葉」を探す作業だと思われがちです。
でも実際は、すでに自分の中にある不満を、条件の形に翻訳する作業でしかありません。
今の職場でしんどいと感じていることは、それだけであなたの志望動機の材料です。捨てなくて大丈夫です。
書いた志望動機を、一緒に見直しませんか
「これって誰でも言えることになっていないか」
「転職理由と噛み合っているか、自分では分からない」
そう思ったら、気軽に声をかけてください。パロの公式LINEでは、チャットで転職の相談を受けています。志望動機の下書きを送っていただければ、一緒に見直します。
相談実績1,000件以上|キャリア相談士パロ👺











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