今の給料じゃ将来が不安。年収が上がる会社に転職したい…
でも、年収だけで選んで後悔しないかな?
年収を上げたい。
その気持ちは、まったくおかしくありません。
生活を守るためにも、将来のためにも、お金は大切です。
ただ、キャリア相談を受けている立場から、正直にお伝えしたいことがあります。
先に結論をお伝えします。
年収を上げるためだけの転職は、おすすめしません。
年収より先に、「力を発揮できる環境」「心と体を壊すこと」「ストレスなく続けられること」の3つを確かめてください。
遠回りに見えますが、自分に合う会社で長く働くほうが、結果として年収や評価につながりやすいからです。
申し遅れました、キャリア相談士のパロです👺
30代前半までに7回転職して8社を経験し、いまは8社目に腰を据えて働きながら、副業で1,000件を超えるキャリア相談を受けています。
合わない会社を辞めては次を探す。それを何度も繰り返してきました。
この記事では、相談の場で見てきたことと、私自身の経験をもとに、年収アップ転職で後悔しないための考え方をお渡しします。
(ご本人が特定されないよう、内容は一部ぼかしています。結果は一人ひとりの状況によって異なります)
🗺 この記事は 転職完走ロードマップ STEP 1|軸をつくる(自己理解) の記事です。→ 前後のSTEPを見る(全行程マップ)
年収アップだけで選んだ転職が、後悔につながりやすい理由


相談を受けていると、会社が合わずに、心や体の調子を崩した方の話を本当によく聞きます。
条件だけを見れば、決して悪い会社ではない。
前の会社より年収が上がっていることもあります。
それでも、毎朝会社に行くのがつらい。
仕事の進め方や社風になじめず、気づけば眠れない日が続いている。
こうなってしまうと、せっかく上がった年収も、心から喜べません。
年収は、いちばん比べやすい数字だから
求人票の中で、年収はいちばんはっきり比べられる数字です。
「今より50万円高い」と分かれば、それだけで魅力的に見えます。
一方で、「自分に合うかどうか」は、求人票のどこにも数字では書かれていません。
比べやすいものだけで選ぶと、比べにくいけれど大切なものを見落としやすくなります。
原因は「自己理解」と「会社研究」の不足
合わない会社を選んでしまう原因は、多くの場合、次の2つです。
- 自己理解の不足:自分がどんな環境で力を出せて、何でつぶれてしまうのかを知らない
- 会社研究の不足:その会社の働き方や社風、評価のされ方を、入る前に確かめていない
どちらも、年収の数字だけを見ていると抜け落ちやすいところです。
仕事が合わないと感じる理由は、仕事が合わないのは能力不足じゃないでもくわしく整理しています。
合わずに辞めると、年収も積み上がらない
年収が上がる会社に入っても、合わずに短い期間で辞めれば、また一から転職活動です。
次の会社でも、新しい職場に慣れるところからやり直しになります。
転職を繰り返していたころの私は、生活がなかなか安定しませんでした。
転職を繰り返すと何が起きるかは、逃げの転職を繰り返すとどうなる?に書いています。
年収は「目的」ではなく「結果」として考える


では、年収を上げたい人はどうすればいいのか。
私の答えは、力を発揮できて、ストレスの少ない環境を選ぶことです。
遠回りに聞こえるかもしれません。
でも、合う環境では、次のような流れが自然に起きます。
- 力を発揮できるので、仕事で成果が出やすい
- 成果が出ると、評価され、任される仕事が増える
- ストレスが少ないので、長く働き続けられる
- 長く働くほど、経験と信頼が積み上がる
- 結果として、昇給や評価につながる
もちろん、合う会社を選べば必ず年収が上がる、というわけではありません。
会社の給与水準や業界によって、上がり方は変わります。
ただ、合わない環境で心や体を壊してしまうと、稼ぐ力そのものが止まってしまいます。
年収を上げる近道は、長く力を発揮し続けられる場所を選ぶことです。
年収より先に確かめたい3つのこと


転職先を選ぶ前に、次の3つを自分の言葉にしてみてください。
相談の場でも、私がいちばん大切にしている問いです。
- どんな環境なら、力を発揮できるか
- 何をすると、心や体を壊すか
- 何なら、ストレスなく続けられるか
① どんな環境なら、力を発揮できるか
過去の仕事を振り返って、「うまくいった」「頼られた」と感じた場面を書き出してみてください。
そのとき、どんな立場で、誰と、どんなやり方で働いていましたか。
同じ人でも、環境が変わると、出せる力は大きく変わります。
見るべきは、仕事の内容だけではありません。
一人で進めるのか、チームで進めるのか。どこまで自分で決められるのか。
こうした「働き方の形」も、力の出しやすさを左右します。
② 何をすると、心や体を壊すか
次に、過去にしんどくなった場面を思い出してください。
「何がつらかったのか」を、できるだけ具体的に書き出します。
私の場合は、初対面の相手に、数で当たり続ける仕事でした。
2社目の人材会社では、毎朝100件のテレアポがあり、断られ続けるうちに心が削られていきました。
7社目のコールセンターでも、電話の仕事で同じような疲れ方をして、最後は体調を崩しています。
同じ折れ方を2回したことで、「これは避ける」という条件がはっきりしました。
避けたい条件の書き出し方は、求人選びに迷わない「NG条件リスト」の作り方で紹介しています。
③ 何なら、ストレスなく続けられるか
最後は、「苦にならないこと」です。
人からは大変そうに見えても、自分にとっては自然にできること。
頼まれてもいないのに、ついやってしまうこと。
年収が高くても、毎日無理をしないと続かない仕事は、いつか限界が来ます。
反対に、ストレスなく続けられる仕事は、それだけで長く働ける力になります。
💬 3つの問いのメモ例(私の場合)
① 力を発揮できる環境:同じお客様と、関係を積み上げていける仕事
② 心や体を壊すこと:初対面の相手に、数で当たり続ける仕事
③ ストレスなく続けられること:相手の話を聞いて、悩みの奥にあるものを言葉にすること
①と②を言葉にして選んだのが、いまの8社目のルート営業です。
③は、あとから副業の相談を続けるなかで気づきました。
書き出した答えは、求人を見るときのものさしになります。
軸の決め方は、転職の軸は「興味」より「続けられるか」で決めるでもくわしく書いています。
実例|場所を変えただけで「面白いの見つけた」と言えた人
環境が変わると、人の力がどれだけ変わるか。
相談の場で、それを強く感じた方の話をさせてください。
その方は、前の職場で役職に就いたあと、わずか2か月で行き詰まり、退職を決めました。
課題を見つけて改善するのが得意で、仕事にはいつも全力。
ところが、その全力が周りとの温度差を生み、考えをなかなか理解してもらえなかったそうです。
新しい職場が決まったあと、私は2つのことをお伝えしました。
- 課題を見つけて改善する力は、大きな武器であること
- ただし、信頼ができる前にその力を振り回すと、前の職場と同じことが起きやすいこと(課題は能力ではなく、力を出すタイミング)
相談のなかで価値観を深く掘り下げたときには、その方が「頼まれてもいないのに、自宅でやっていたこと」が見つかりました。
複雑なことを整理して、形にすること。
それが、その方のいちばんの力でした。
新しい職場に入って1か月後、こんな報告が届きました。
一言で言うと、面白いの見つけた!です。
場所や一緒に働く人が変われば、こんなにも違うんだと実感しました。
(ご本人からの報告より・一部要約)
いまは、職員が働きやすくなる仕組みづくりを進めているそうです。
その方自身も、「勤務時間や福利厚生などの条件だけでなく、どんな裁量を持ち、どの立場で働くかが、長く続けられるかどうかを大きく左右する」と振り返っていました。
能力が変わったわけではありません。
変わったのは、働く場所と、力を出す順番です。
合う環境では、同じ人がまったく違う力を発揮する。
力を発揮できる場所なら、任される仕事や評価も、あとからついてきやすくなります。
突出した強みはいらない。「誰かよりちょっとできる」を続ける


「力を発揮できる環境」と聞くと、「でも自分には、人に誇れる強みなんてない」と感じる方もいると思います。
大丈夫です。
強みは、突出していなくていい。
誰かより、ちょっとできること。それを続けていくと、少しずつ強みになっていきます。
本業|同じお客様のところに通い続けた
私の本業はルート営業です。
営業として、特別な話術があるわけではありません。
ただ、同じお客様のところに通い、頼まれたことに早く動く。
それを続けてきました。
続けるうちに、「PAROさんに頼めば早い」「困った時はまずPAROさんに電話」と言っていただけるようになりました。
派手さはなくても、続けたことが信頼になっています。
副業|相談の「奥にある悩み」まで想像して答えた
副業のキャリア相談も同じです。
きっかけは、オンラインのコミュニティで、転職の相談に答えはじめたことでした。
私は、質問の文面にそのまま答えるだけでなく、その奥にある「本当に悩んでいること」まで想像して答えていました。
気づけば、回答はいつも長文に(笑)
これも、特別な才能ではありません。
人の話を聞いて言葉にするのが、ほんの少し得意だっただけです。
それでも続けるうちに、相談でお金をいただけるようになり、いまでは相談実績は1,000件を超えました。
大事なのは、「ちょっとできる」を、続けられる環境に置くことです。
どんなに得意なことでも、続けられない環境では積み上がりません。
だからこそ、3つの問いで環境を選ぶことが大切なのです。
私の場合|続く仕事に出会って、稼ぐ力が上がった
転職を7回繰り返した私が、8社目のいまの会社では、約7年働いています。
8社の中で、いちばん長く続いている仕事です。
正直にお伝えすると、いまの仕事は、年収が一気に上がるタイプの仕事ではありません。
入社して最初の1年は、「ここも辞めようか」と考えていたほどです。
それでも、続けられる会社で働き続けたことで、生活が安定しました。
生活が安定すると、気持ちにも時間にも余裕が生まれます。
その余裕を副業に回せたことで、キャリア相談という「稼ぐ力」が育っていきました。
年収が大きく上がる会社ではなかった。
でも、続けられる会社を選んだことで、結果として稼ぐ力は上がった。
これが、7回の転職を経て、私がたどり着いた答えです。
8社目にどんな条件を持って入ったかは、ようやく続く仕事に出会えた|8社目の卸売りルート営業にまとめています。
年収アップの求人を見るときに、確かめたいこと
とはいえ、年収が上がる求人に惹かれるのは自然なことです。
年収アップの求人を見るときは、3つの問いとあわせて、次のことも確かめてください。
- 年収の下限:「これ以下だと生活が苦しい」という線を、応募の前に数字で決めておく。年収は決め手ではなく、ふるいとして使う
- 年収が高い理由:成果に応じた歩合の割合が大きい、残業代を多く含んでいる、人の入れ替わりが多いなど、高い年収には理由があることが多い
- 働き方の実態:残業や休日、ノルマの有無と厳しさ
- 評価のされ方:何をすれば評価され、昇給するのか
- 一緒に働く人:上司や同僚の雰囲気、職場の空気
下限を超えた会社の中から、3つの問いで選ぶ。
これが、年収も働きやすさもあきらめないための順番です。
求人票だけでは分からないことは、面接の逆質問や、内定後の面談で確かめられます。
職場の見極め方は、職場環境の良い会社の見分け方や自分に合う会社の見つけ方も参考にしてください。
よくある3つの質問
Q. 年収を理由に転職するのは、いけないことですか?
いけないことではありません。
生活のためにも、年収は大切な条件です。
おすすめしないのは、「年収だけ」で選ぶことです。
年収は下限の線として使い、そのうえで3つの問いに合う会社を探してください。
Q. 年収が下がる転職は、損ですか?
一概に損とは言えません。
一時的に下がっても、力を発揮できて長く働ける会社なら、のちに取り戻せることもあります。
ただし、下がった年収で生活できるかは、先に家計で確かめてください。
年収ダウンの内定を選んだ方の話は、年収200万ダウンを家族にどう伝えた?で紹介しています。
Q. 自分の「ちょっとできること」が分かりません
次の3つを思い出してみてください。
- 人から、よく頼まれること
- 頼まれてもいないのに、ついやってしまうこと
- 人より少しだけ、楽にできること
自分では当たり前すぎて、気づきにくいものです。
見つけ方は向いてる仕事がわからない30代へにもまとめています。
まとめ|年収アップ転職で後悔しないために


最後に、要点をまとめます。
- 年収を上げるためだけの転職は、合わずに心や体を壊すリスクがある
- 原因の多くは、自己理解と会社研究の不足
- 年収より先に、「力を発揮できる環境」「心と体を壊すこと」「ストレスなく続けられること」を確かめる
- 突出した強みはいらない。「誰かよりちょっとできる」を続ければ強みになる
- 合う環境で長く働くことが、結果として年収や評価につながりやすい
年収は、会社を選ぶ理由ではなく、合う場所で積み上げた結果としてついてきやすいもの。
まずは、あなたが力を発揮できる場所を探しましょう。
あなたが力を発揮できる環境、一緒に言葉にしませんか
「自分がどんな環境で力を出せるのか、分からない」
「年収と働きやすさ、どちらを優先すべきか迷っている」
そんなときは、気軽に声をかけてください。
パロの公式LINEでは、チャットで転職の相談を受けています。
3つの問いの答えを、一緒に言葉にしていきましょう。
相談実績1,000件以上|はじめの3往復は無料です
続けて伴走する場合は30日5,500円(税込)です。くわしくはサービスページをご覧ください。












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